2025（令和7）年　公示地価（国土交通省発表）

－全国の全用途平均4年連続で上昇－

◇ この度、国土交通省より2025（令和7）年1月1日時点の公示地価が発表されました（2025年3月18日）。
※ 公示地価は、基準地価（都道府県）や路線価（国税庁）とともに土地取引の目安となるもので、全国2万6千地点（内、隔年で調査を行う430地点、福島第1原子力発電所の事故を受けた6地点、令和6年能登半島地震の影響による1地点の計437地点では調査を休止）の1平方メートルあたりの価格を示しています。住宅地や商業地、工業地などの区分があり、各地の不動産鑑定士が土地を更地の状態とみなして評価し、国土交通省の土地鑑定委員会が価格を判定します。

◇ 全国平均の公示地価は、全用途平均、住宅地、商業地のいずれも4年連続で上昇し、上昇率も拡大しました。景気が緩やかに回復している中、地域や用途により差がありますが、三大都市圏では上昇幅が拡大し、地方圏でも上昇傾向が継続するなど、全体として上昇基調が続いています。

（１）全国平均では、全用途平均で前年比2.7%の上昇（前年2.3％上昇）となっています。また、住宅地で2.1%上昇（前年2.0％上昇）、商業地で3.9%（前年3.1％上昇）と、いずれも4年連続で上昇しています。

（２）三大都市圏（東京圏、大阪圏、名古屋圏）では、全用途平均で4.3%の上昇（住宅地3.3%上昇、商業地7.1%上昇）となっており、4年連続で上昇しています。東京圏、大阪圏では上昇幅の拡大傾向が継続しています。名古屋圏では上昇幅がやや縮小しました。

（３）地方圏では、全用途平均で1.3%上昇（住宅地1.0%上昇、商業地1.6%上昇）となっており、4年連続で上昇しています。
　地方四市（札幌市、仙台市、広島市、福岡市）では、上昇幅がやや縮小しましたが、その他の地域では概ね拡大傾向が継続しています。

＜2025年分 公示地価変動率 （前年）＞

	全　国	三大都市圏	地方圏
全用途平均	2.7％（2.3％）	4.3％（3.5％）	1.3％（1.3％）
住宅地	2.1％（2.0％）	3.3％（2.8％）	1.0％（1.2％）
商業地	3.9％（3.1％）	7.1％（5.2％）	1.6％（1.5％）

＜三大都市圏 内訳 （前年）＞

	東京圏	大阪圏	名古屋圏
全用途平均	5.2％（4.0％）	3.3％（2.4％）	2.8％（3.3％）
住宅地	4.2％（3.4％）	2.1％（1.5％）	2.3％（2.8％）
商業地	8.2％（5.6％）	6.7％（5.1％）	3.8％（4.3％）

◇ 全国で地価が最も高い地点は、商業地が19年連続で中央区銀座4-5-6 [山野楽器銀座本店]の1平方メートルあたり6,050万円、住宅地は8年連続で東京都港区赤坂1-14-1の1平方メートルあたり590万円でした。

＜全国都道府県地価ランキング（平均）＞
順位　都道府県　　1平方mあたり　　　　坪単価　　　　前年比
1位　 東京都　　　133.4万円 /m²　　 441.1万円 /坪　　 +7.30％
2位　 大阪府　　　37.6万円 /m²　　　124.3万円 /坪　　 +3.70％
3位　 京都府　　　33.1万円 /m²　　　109.6万円 /坪　　 +3.65％
4位　 神奈川県　　30.1万円 /m²　　　99.6万円 /坪　　　+4.12％
5位　 福岡県　　　24.4万円 /m²　　　80.9万円 /坪　　　+2.71％
*日本全国地価平均　27.5万円 /m²　　 90.9万円 /坪　　　+2.69％

＜全国坪単価ランキング（平均）＞
1位　 東京都中央区　　　3,042.2万円 /坪
2位　 東京都千代田区　　2,058.4万円 /坪
3位　 東京都渋谷区　　　1,798.2万円 /坪
4位　 東京都港区　　　　1,612.1万円 /坪
5位　 東京都新宿区　　　1,317.2万円 /坪

※ 地価公示法　　都市計画法 （昭和43年法律第100号）第4条第2項 に規定する都市計画区域、その他の土地取引が相当程度見込まれるものとして、国土交通省令で定める区域（「公示区域」：国土利用計画法（昭和49年法律第92号）第12条第 1項の規定により指定された規制区域を除く。）において実施することとされている（地価公示法（昭和44年法律第49号）第2条第1項）。