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2021年度 基準地価発表(国土交通省)
-全国平均、全用途地域で2年連続の下落!-
◇ この度、国土交通省より2021年7月1日時点の基準地価が発表されました(2021年9月22日)。
基準地価は、国土交通省が発表する「公示地価」や国税庁が発表する「路線価」とともに、土地取引の目安となるもので、住宅地や商業地など、約21,443地点の“1平方メートルあたりの価格”を示しています。都道府県が、不動産鑑定士の評価に基づき地価を調査し、国土交通省が公表します。
◇ 本年度の基準地価は、全国平均(全用途)で0.4%下落(前年比)、2年連続の下落となっています。昨年の0.6%下落(前年比)と比べてわずかに縮小しました。内訳を見ると、住宅地が0.5%下落、商業地が0.5%下落となっています。商業地は昨年の0.3%下落から0.5%下落になりマイナス幅が広がりました。一方、住宅地は昨年の0.7%下落から0.5%下落になりマイナス幅は縮まりました。
◇ 東京、大阪、名古屋の三大都市圏の全用途では、0.1%上昇となっています。内訳を見てみると、住宅地が0.0%、商業地が0.1%上昇となっています。
◇ 東京圏では、全用途で0.2%上昇(昨年:0.1%上昇)となっています。内訳を見てみると、住宅地が0.1%上昇(昨年:0.2%下落)、商業地が0.1%上昇(昨年:1.0%上昇)となっています。
東京都内では、全用途平均で0.1%上昇となり、9年連続の上昇です。しかし、昨年の0.6%上昇からは伸びが鈍化しました。商業地は0.3%下落(昨年:1.3%上昇)と9年ぶりの下落となりました。もっとも上昇率が高かったのは大田区池上6丁目で3.3%上昇しました。3月に東急池上線の池上駅に駅ビルが開業したことが要因となっています。2位の中野区5丁目はJR中野駅北口の再開発への期待感が要因となっています。
住宅地は0.2%上昇(昨年:0.2%上昇)と上げ幅は昨年と変わりはありませんでした。23区の上昇率は0.5%で昨年1.4%より縮小しました。
◇ 地方圏の全用途では、昨年の0.8%下落から本年は0.6%の下落となっており、下落幅は縮小しています。内訳を見ると、商業地が0.7%下落(昨年:0.6%下落)、住宅地では0.7%下落(前年:0.9%下落)となっています。
◇ 2021年分 基準地価の変動率は次表のとおりです。 ※ ( )内は前年実績。
全国平均 | 三大都市圏 | 地方圏 | |
---|---|---|---|
全用途 | ▲ 0.4% (▲ 0.6%) | 0.1% (0.0%) | ▲ 0.6% (▲ 0.8%) |
住宅地 | ▲ 0.5% (▲ 0.7%) | 0.0% (▲ 0.3%) | ▲ 0.7% (▲ 0.9%) |
商業地 | ▲ 0.5% (▲ 0.3%) | 0.1% (0.7%) | ▲ 0.7% (▲ 0.6%) |
東京圏 | 大阪圏 | 名古屋圏 | |
---|---|---|---|
全用途 | 0.2% (0.1%) | ▲ 0.3% (0.0%) | 0.5% (▲ 0.8%) |
住宅地 | 0.1% (▲ 0.2%) | ▲ 0.3% (▲ 0.4%) | 0.3% (▲ 0.7%) |
商業地 | 0.1% (1.0%) | ▲ 0.6% (1.2%) | 1.0% (▲ 1.1%) |
* 東京圏:多摩地区の一部を除く都全域と、神奈川・埼玉・千葉・茨城の東京よりの一部の地域。
* 大阪圏:大阪府全域と、京都、兵庫、奈良の大阪府よりに一部の地域。
* 名古屋圏:愛知県の大半と、三重県に一部の地域。