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2020年度 基準地価発表(国土交通省)
-全国平均、全用途地域で3年ぶりの下落!-
◇ この度、国土交通省より2020年7月1日時点の基準地価が発表されました(2020年9月30日)。
基準地価は、国土交通省が発表する「公示地価」や国税庁が発表する「路線価」とともに、土地取引の目安となるもので、住宅地や商業地など、約21,519地点の“1平方メートルあたりの価格”を示しています。都道府県が、不動産鑑定士の評価に基づき地価を調査し、国土交通省が公表します。
◇ 本年度の基準地価は、全国平均(全用途)で0.6%下落(前年比)、3年ぶりの下落となっています。内訳を見ると、住宅地が0.7%下落、商業地が0.3%下落となっています。商業地は昨年の1.7%上昇から0.3%下落に落ち込みました。また、住宅地も昨年の0.1%下落から0.7%下落でした。落ち込み幅は商業地のほうが大きくなっています。
◇ 東京、大阪、名古屋の三大都市圏の全用途では、0.0%横ばいとなっています。内訳を見てみると、住宅地が0.3%下落、商業地が0.7%上昇となっています。
◇ 東京圏では、全用途で0.1%上昇(前年:2.2%上昇)となっています。内訳を見てみると、住宅地が0.2%下落(前年:1.1%上昇)、商業地が1.0%上昇(前年:4.9%上昇)となっています。
東京都内では、全用途平均で0.6%上昇となり、8年連続の上昇です。しかし、昨年の4.1%上昇からは伸びが鈍化しました。商業地は1.3%上昇(前年:6.8%上昇)と減速しています。もっとも上昇率が高かったのは港区虎ノ門1丁目で9.1%上昇しました。6月に虎ノ門ヒルズ駅が開業したことなどが上昇要因となっています。2位の港区高輪2丁目も3月に高輪ゲートウェイ駅が開業したことが要因となっています。
住宅地は0.2%上昇(前年:2.5%上昇)となっており、23区全てで上昇しており、新宿区と荒川区がともに2.6%上昇とトップで、文京区と北区が2.2%上昇で続きました。
◇ 地方圏の全用途では、昨年の0.3%下落から本年は0.8%の下落となっており、下落幅は拡大しています。内訳を見ると、商業地が0.6%下落(前年:0.3%上昇)、住宅地では0.5%下落(前年:0.9%下落)となっています。
◇ 2020年分 基準地価の変動率は次表の通りです。 ※ ( )内は前年実績。
全国平均 | 三大都市圏 | 地方圏 | |
---|---|---|---|
全用途 | ▲ 0.6% (0.4%) | 0.0% (2.1%) | ▲ 0.8% (▲ 0.3%) |
住宅地 | ▲ 0.7% (▲ 0.1%) | ▲ 0.3% (0.9%) | ▲ 0.9% (▲ 0.5%) |
商業地 | ▲ 0.3% (1.7%) | 0.7% (5.2%) | ▲ 0.6% (0.3%) |
東京圏 | 大阪圏 | 名古屋圏 | |
---|---|---|---|
全用途 | 0.1% (2.2%) | 0.0% (1.9%) | ▲ 0.8% (1.9%) |
住宅地 | ▲ 0.2% (1.1%) | ▲ 0.4% (0.3%) | ▲ 0.7% (1.0%) |
商業地 | 1.0% (4.9%) | 1.2% (6.8%) | ▲ 1.1% (3.8%) |
* 東京圏:多摩地区の一部を除く都全域と、神奈川・埼玉・千葉・茨城の東京よりの一部の地域。
* 大阪圏:大阪府全域と、京都、兵庫、奈良の大阪府よりに一部の地域。
* 名古屋圏:愛知県の大半と、三重県に一部の地域。