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【2020/05/29】

使用人等が使用者から支給を受ける見舞金の所得税の取り扱いについて(国税庁)

-要件を満たすものは非課税所得に!-

◇ この度、国税庁は、「新型コロナウイルス感染症に関連して使用人等が使用者から支給を受ける見舞金の所得税の取扱いについて(法令解釈通達)」を公表しました(令和2年5月15日)。
 これは、新型コロナウイルス感染症に関連して使用人等が使用者から支給を受ける見舞金について、所得税法施行令第30条(非課税とされる保険金、損害賠償金等)により非課税所得とされる見舞金に該当するものの範囲を明確にしたものです。

◇ 非課税とされる見舞金の範囲
 新型コロナウイルス感染症に関連して使用人等が使用者から支給を受ける見舞金のうち、次に掲げる要件を満たすものは、非課税所得に該当します。
 ※なお、緊急事態宣言が解除されてから相当期間が経過して支給の決定がなされたものについては該当しない場合がありますので、注意が必要です。

(1) その見舞金が心身又は資産に加えられた損害につき支払を受けるものであること

  • ① 使用人等又はこれらの親族が新型コロナウイルス感染症に感染したため支払を受けるもの
  • ② 緊急事態宣言の下において事業の継続を求められる使用者の使用人等で次のイ及びロに該当する者が支払を受けるもの(当該緊急事態宣言がされた時から解除されるまでの間に業務に従事せざるを得なかったことに基因して、支払を受けるものに限る。)
    • イ.多数の者との接触を余儀なくされる業務など新型コロナウイルス感染症に感染する可能性が高い業務に従事している者
    • ロ.緊急事態宣言がされる前と比較して、相当程度心身に負担がかかっていると認められる者
  • ③ 使用人等又はこれらの親族が新型コロナウイルス感染症に感染するなどして、その所有する資産を廃棄せざるを得なかった場合に支払を受けるもの

(2) その見舞金の支給額が社会通念上相当であること

  • ① その見舞金の支給額が、使用人等ごとに新型コロナウイルス感染症に感染する可能性の程度や感染の事実に応じた金額となっており、そのことが使用者の慶弔規程等において明らかにされているかどうか。
  • ② その見舞金の支給額が、慶弔規程等や過去の取扱いに照らして相当と認められるものであるかどうか。

(3) その見舞金が役務の対価たる性質を有していないこと

  • ① 本来受けるべき給与等の額を減額した上で、それに相当する額を支給するもの
  • ② 感染の可能性の程度等にかかわらず使用人等に一律に支給するもの
  • ③ 感染の可能性の程度等が同じと認められる使用人等のうち特定の者にのみ支給するもの
  • ④ 支給額が通常の給与等の額の多寡に応じて決定されるもの